Flutter で Cloud Storage を使用してファイルを一覧表示する

Cloud Storage for Firebase では、Cloud Storage バケットの内容を一覧表示できます。SDK は現在の Cloud Storage 参照の下にあるアイテム、およびオブジェクトの接頭辞の両方を返します。

List API を使用するプロジェクトには、Cloud Storage for Firebase ルール バージョン 2 が必要です。Firebase プロジェクトがすでに存在する場合は、セキュリティ ルール ガイドの手順に沿って操作してください。

list()Google Cloud Storage List API を使用します。Cloud Storage for Firebase では、ファイル システム セマンティクスをエミュレートするために、区切り文字として / を使用します。大規模な階層型の Cloud Storage バケットを効率的に走査できるようにするために、List API は接頭辞とアイテムを別々に返します。たとえば、1 つのファイル /images/uid/file1 をアップロードすると、次のようになります。

  • root.child('images').listAll() は、接頭辞として /images/uid を返します。
  • root.child('images/uid').listAll() は、ファイルをアイテムとして返します。

Cloud Storage for Firebase SDK は、2 つの連続する / を含む、または / で終わるオブジェクト パスを返しません。たとえば、次のようなオブジェクトを持つバケットがあるとします。

  • correctPrefix/happyItem
  • wrongPrefix//sadItem
  • lonelyItem/

このバケット内のアイテムのリスト操作によって、次のような結果が得られます。

  • ルートでリスト操作を行うと、correctPrefixwrongPrefixlonelyItem への参照を prefixes として返します。
  • correctPrefix/ でリスト操作を行うと、correctPrefix/happyItem への参照を items として返します。
  • wrongPrefix/ でリスト操作を行うと、wrongPrefix//sadItem に 2 つの連続した / が含まれているため、参照は返されません。
  • lonelyItem/ でリスト操作を行うと、オブジェクト lonelyItem// で終わるため、参照は返されません。

すべてのファイルのリストを取得する

listAll を使用して、ディレクトリのすべての結果をフェッチできます。すべての結果がメモリにバッファされるため、小さなディレクトリに適しています。処理中にオブジェクトが追加または削除された場合は、整合性のあるスナップショットが返されない可能性があります。

listAll() ではすべての結果がメモリにバッファされるため、大きなリストの場合はページ分割に対応した list() メソッドを使用します。

次は listAll の例を示しています。

final storageRef = FirebaseStorage.instance.ref().child("files/uid");
final listResult = await storageRef.listAll();
for (var prefix in listResult.prefixes) {
  // The prefixes under storageRef.
  // You can call listAll() recursively on them.
}
for (var item in listResult.items) {
  // The items under storageRef.
}

リストの結果をページ分割する

list() API では、返される結果の数に制限が設けられます。list() は整合性のあるページビューを提供し、pageToken を公開します。pageToken を使用して、後続の結果をフェッチするタイミングを制御できます。

pageToken には、前の結果で返された最後のアイテムのパスとバージョンがエンコードされます。pageToken を使用した後続のリクエストでは、前回の pageToken の後のアイテムが取り出されます。

次の例は、結果をページ分割する方法を示します。

Stream<ListResult> listAllPaginated(Reference storageRef) async* {
  String? pageToken;
  do {
    final listResult = await storageRef.list(ListOptions(
      maxResults: 100,
      pageToken: pageToken,
    ));
    yield listResult;
    pageToken = listResult.nextPageToken;
  } while (pageToken != null);
}

エラーを処理する

セキュリティ ルールをバージョン 2 にアップグレードしていない場合は、list()listAll() が失敗します。次のエラーが返された場合は、セキュリティ ルールをアップグレードしてください。

Listing objects in a bucket is disallowed for rules_version = "1".
Please update storage security rules to rules_version = "2" to use list.

他にも発生する可能性のあるエラーとして、ユーザーが正しい権限を持っていないことを示すエラーがあります。エラーの詳細については、エラー処理のページをご覧ください。