Cloud Storage アクティビティのモニタリング

Firebase プロジェクトの管理の一環として、Cloud Storage の使用状況(保存されているバイト数、アプリからのダウンロード リクエスト数など)を確認することも求められます。

Cloud Storage の課金対象使用量を確認するには、使用量と請求額ダッシュボードを確認します。

リソースの使用状況については、Firebase コンソールの Cloud Storage の [使用状況] タブと Cloud Monitoring で利用可能な指標の両方を使用して、Cloud Storage の使用状況をモニタリングできます。使用状況をモニタリングすることで、アプリの潜在的な問題を特定しやすくなり、アプリの使用状況から請求金額の内容について詳しく調べることもできます。さらに、何か問題があると思われる場合は、Cloud Storage バケットのオペレーションを(Cloud Storage Security Rules の評価をモニタリングするなどして)明確に把握することがトラブルシューティングに役立ちます。

Firebase コンソール

Firebase コンソールには、保存されているストレージ バイト数、オブジェクト数、帯域幅、ダウンロード リクエスト数を時系列で示す使用状況ダッシュボードがあります。Storage の指標(保存されているバイト数とオブジェクト数)は 24 時間以内に更新されます。使用状況の指標(帯域幅とダウンロードのリクエスト)は数時間ごとに更新されます。

[使用状況] ページに移動

Firebase コンソールの Cloud Storage 使用状況ダッシュボード。


また、Firebase コンソールには Firebase Security Rules 評価ダッシュボードが用意されており、ルール呼び出しを一目で確認できます。Cloud Monitoring の詳細な分析でこのダッシュボードの情報を補足できます。

[ルール] ページに移動

Firebase コンソールの Cloud Storage ルール ダッシュボード。

Google Cloud コンソール

Firebase プロジェクトは、Firebase サービスと構成が追加された Google Cloud プロジェクトにすぎないため、Google Cloud コンソールでプロジェクトを表示できます。

名前の形式が *.appspot.com のデフォルトの Cloud Storage バケットがある場合、その使用量は Google Cloud コンソールの [App Engine の割り当て] ページで確認できます。このページでは、保存されているバイト数、オブジェクト数、使用されている帯域幅、ダウンロード リクエスト数など、日々のストレージの使用状況に関する情報が追跡されます。

[Google App Engine の割り当て] ページでの Cloud Storage の使用状況。

Cloud Monitoring

Cloud Monitoring は、Google Cloud プロダクトから指標、イベント、メタデータを収集します。これらの情報を使用してダッシュボード、グラフ、アラートを作成できます。Cloud Monitoring には、次に示すセキュリティ ルール関連の Cloud Storage 指標が含まれています。

指標名 説明
ルール評価 書き込みまたは読み取りリクエストに応答して実行された Cloud Storage Security Rules の評価数。この指標はリクエストの結果(ALLOW、DENY、ERROR)またはバケット名で分類できます。
サンプリング レート
Cloud Storage の指標は 60 秒ごとにサンプリングされますが、更新がダッシュボードに表示されるまでに最長で 4 分ほどかかることがあります。

これらの指標を使用して、Cloud Storage ダッシュボードを次のように設定できます。

Cloud Monitoring ダッシュボードでの Cloud Storage の使用状況。

Cloud Monitoring を使用して Cloud Storage のモニタリングを開始するには、次の手順を行います。

Cloud Monitoring ワークスペースを作成する

Cloud Monitoring を使用して Firebaseをモニタリングするには、プロジェクト用にワークスペースを設定する必要があります。ワークスペースでは、1 つ以上のプロジェクトから得られるモニタリング情報が整理して示されます。ワークスペースを設定したら、カスタムのダッシュボードとアラート ポリシーを作成できます。

  1. Cloud Monitoring のページを開く

    プロジェクトがすでにワークスペースに含まれている場合は、Cloud Monitoring のページが開きます。それ以外の場合は、プロジェクト用のワークスペースを選択します。

  2. [新しいワークスペースの作成] オプションを選択するか、既存のワークスペースを選択します。

  3. [追加] をクリックします。ワークスペースが作成されると、Cloud Monitoring のページが開きます。

ダッシュボードを作成してグラフを追加する

Cloud Monitoring で収集された Firebase の指標を、独自のグラフとダッシュボードに表示します。

続行する前に、プロジェクトが Cloud Monitoring ワークスペースに含まれていることを確認してください。

  1. Cloud Monitoring ページでワークスペースを開き、[ダッシュボード] ページに移動します。

    [ダッシュボード] ページに移動

  2. [Create Dashboard] をクリックし、ダッシュボードの名前を入力します。

  3. 右上隅にある [グラフを追加] をクリックします。

  4. [グラフを追加] ウィンドウで、グラフのタイトルを入力します。[指標] タブをクリックします。

  5. [Find resource type and metric] フィールドに「Cloud Storage for Firebase」と入力します。情報が自動入力されているプルダウンから、Cloud Storage 指標の 1 つを選択します。

  6. 同じグラフに指標を追加するには、[指標を追加] をクリックし、上述の手順を繰り返します。

  7. 必要に応じて、グラフを調整します。たとえば、[Filter] フィールドで [+ Add a filter] をクリックします。スクロールして、グラフのフィルタリングを適用する指標の値または範囲を選択します。

  8. [保存] をクリックします。

Cloud Monitoring グラフの詳細については、グラフの操作をご覧ください。

アラート ポリシーを作成する

Firebase の指標に基づいてアラート ポリシーを作成できます。 次の手順に沿って、特定の Firebase の指標が特定のしきい値に到達するとメールで通知するアラート ポリシーを作成できます。

続行する前に、プロジェクトが Cloud Monitoring ワークスペースに含まれていることを確認してください。

  1. Cloud Monitoring ページでワークスペースを開き、[Alerting] ページに移動します。

    [Create New Alerting Policy] ページに移動

  2. [Create Policy] をクリックします。

  3. アラート ポリシーの名前を入力します。

  4. Firebase のいずれかの指標に基づくアラートの条件を追加します。 [ADD CONDITION] をクリックします。

  5. [ターゲット] を選択します。[Find resource type and metric] フィールドに「Cloud Storage for Firebase」と入力します。情報が自動入力されているプルダウンから、Cloud Storage 指標の 1 つを選択します。

  6. [Policy triggers] で、プルダウン フィールドを使用してアラート条件を定義します。

  7. アラート ポリシーに通知チャンネルを追加します。[Notifications] で [Add Notification Channel] をクリックします。プルダウン メニューから [Email] を選択します。

  8. [Email address] フィールドにメールアドレスを入力します。[Add] をクリックします。

  9. 必要に応じて、ドキュメントのフィールドに情報を入力します。この情報は、メール通知に追加情報として付加されます。

  10. [保存] をクリックします。

Cloud Storage の使用量が構成済みのしきい値を超えると、メール通知アラートが届きます。

アラート ポリシーの詳細については、アラートの概要をご覧ください。

次のステップ