App Distribution に関するトラブルシューティングとよくある質問


このページでは、App Distribution によるアプリの配布とテストに関するトラブルシューティングのヘルプ情報と、よくある質問への回答を紹介します。

アプリの配布

テスターへのアプリの配布で発生する可能性がある問題を解決する際に、以下のヒントを参考にしてください。

アプリをアップロードすると、次のようなエラーが発生することがあります。

「アプリ <app-id> の連絡先メールアドレスが見つかりません。Firebase コンソール内の App Distribution にアクセスして設定してください。」

可能であれば、Firebase コンソールで連絡先メールアドレスを設定します。問題が解決しない場合は、Firebase サポートにお問い合わせください。

プロビジョニング中にエラー 400、409、500 が繰り返し発生する場合は、Firebase サポートにお問い合わせください。その際、お客様の Firebase プロジェクト番号とアプリ ID をお知らせください。

ブラウザのネットワーク レスポンスの例を次に示します。

{
"status": "IN_PROGRESS",
  "message": "There was an error processing your
distribution. Ensure you are uploading a valid IPA or APK and try again."
}

この問題を解決する方法は次のとおりです。

  1. IPA のサイズを確認します。バイナリ ファイルの合計サイズの上限は 2,048 MiB で、2 GB をわずかに超えます。

  2. IPA のファイルサイズのこの制限内にあり、再現可能な場合は、次の手順を行います。

    1. Info.plist ファイルを調べて、CFBundleDisplayName<array> 区切り文字が含まれているかどうか確認します。

    2. <array> 区切り文字を削除して、アプリを再度ビルドします。これでアップロードが成功するはずです。

    3. 問題が解決しない場合は、Firebase サポートにお問い合わせください。

  3. IPA がファイルサイズの上限を超えている場合は、ファイルサイズを減らすために必要な変更を行います。

  4. IPA のファイルサイズを縮小しても問題が解決しない場合は、Firebase サポートに連絡して、Testflight の使用についてお問い合わせください。

アプリのインストールとテスト

テスターがアプリをインストールしてテストする際に発生する可能性がある問題を解決する際は、次のヒントを参考にしてください。

Google アカウントを作成すると、自動的に Gmail アドレスが付与されます。

テスターに Google Workspace または Gmail のアドレスがない場合、またはテスターが別のメールアドレスでログインすることを希望している場合は、Gmail 以外のメールアドレスをアカウントにリンクして、そのメールアドレスを使用するようにテスターに伝えてください。

予備のメールアドレスを変更する場合は、以下のガイドラインに従ってください。

  • Gmail アドレスは使用しない。
  • 別の Google アカウントにリンクされているメールアドレスは使用しない。
  • このメールアドレスでログインする場合は、必ず Google アカウントのパスワードを使用してください。

詳しくは、別のメールアドレスで Google アカウントにログインするをご覧ください。

テスターが招待状の送信先と異なるメールアドレスで招待を承諾した場合、テスターは適切なアプリやビルドを確認できない場合があります。

デベロッパーが招待状を送信して新しいビルドに追加するメールアドレス(メールアドレス A)と、テスターが招待の承諾に使用するメールアドレス(メールアドレス B)が異なる場合があります。この場合、バックグラウンドでリンクが作成されます。メールアドレス A が新しいビルドに追加されると、実際にアクセス権が付与されるのはメールアドレス B になります。

テスターが別のメールアドレスで招待を受諾した場合に問題を解決する手順は次のとおりです。

  1. Firebase コンソールの App Distribution ページで、[テスターとグループ] タブの [すべてのテスターを表示] セクションからテスターを削除します。既存の招待状が削除されます。

  2. アプリをテストするテスターを再度招待します。テスターに招待メールが届きます。

  3. テスターが同じメールアドレスで招待を承諾していることを確認します。

次のいずれかの場合、テスターにメール通知が届かないことがあります。

  • メール通知が迷惑メールフォルダに送信されている。

  • メールフィルタが設定されている。

  • テスターが、招待を送信したメール アカウントと異なるメール アカウントで招待を受け入れた。テスターが、最初に招待が送信されたメール アカウントで新しいリリース メールを受け取った。

  • テスターは以前に招待されているが、最初の招待を承諾しなかった。テスターが今後のリリースに追加されても、最初の招待を承諾していないため、このテスターには App Distribution からリリース通知が自動的に送信されません。

解決方法 1

  1. テスターに、迷惑メールフォルダとメールサービスで設定したメールフィルタを確認するように伝えます。

  2. テスターがメール配信の登録を解除した場合は、次の操作を行うようにテスターに伝えます。

    1. 以前にアプリから受け取ったメールを見つけます。
    2. メールの下部にある [Manage email settings] をクリックして、[Allow emails] をクリックして再登録します。

解決方法 2

テスターがメール通知の受信を必要とせず、アプリの招待状の承諾だけを行いたい場合は、Firebase App Distribution ウェブクリップ(appdistribution.firebase.google.com)で、保留中のアプリ招待状を直接表示できます。

解決方法 3

  1. Firebase コンソールの App Distribution ページで、[テスターとグループ] タブの [すべてのテスターを表示] セクションからテスターを削除します。この操作を行うと、既存の招待状が削除されます。

  2. アプリをテストするテスターを再度招待します。テスターに招待メールが届きます。招待が届いたメールアドレスで招待を承諾するようにテスターに伝えます。

アプリを開く前にテストデバイスでデベロッパー証明書を信頼しなかった場合は、「信頼できないエンタープライズ デベロッパー」エラーが発生します。設定アプリの [Profiles & Device Management] 画面で、アプリのデベロッパー名を選択して信頼してください。

Developer Mode Required エラーは、最初にデベロッパー モードを有効にせずに、アドホック プロビジョニングされた iOS アプリを iOS 16 以降で起動しようとすると表示されます。

デベロッパー モードを有効にし、このエラーを解決する手順は次のとおりです。

  1. iPhone で設定アプリを開き、[プライバシーとセキュリティ] をタップします。
  2. [セキュリティ] まで下にスクロールし、[デベロッパー モード] をタップします。
  3. [デベロッパー モード] スライダーをタップします。
  4. [再起動] をタップします。
  5. デバイスが再起動したら、デバイスのロックを解除します。[Turn on Developer Mode?] ダイアログが表示されます。
  6. [ON にする] をタップします。以上により、アプリを起動してテストを開始できるようになります。

アドホック配信をインストールする場合、デベロッパーがテストデバイスで動作するようにアプリを構成していないと、このようなメッセージが表示されます。アプリを利用できるようにするには、追加デバイスを登録するの手順を行う必要があります。

以前にインストールした(または招待を承諾した)テスト用アプリにアクセスできない場合、間違った Google アカウントにログインしている可能性があります。アクセス権のあるアプリは、アプリのテストへの招待を承諾した際に使用した Google アカウントに関連付けられています。招待の承諾に使用した Google アカウントでログインしてから、もう一度お試しください。

403 エラーが表示された場合は、使用中のアカウントにアプリのインストールとテストの権限が付与されていないことを意味します。アクセス権は、Google Workspace アカウントのドメインの管理者によって行われます。

アプリのインストールとテストを行う権限があると思われる場合は、Google Workspace アカウントの管理者にアカウントの設定変更を依頼してください。管理者が個別に制御されていないサービスへのアクセスを管理する手順を行います。

複数のアカウントをお持ちの場合は、アプリのインストールやテストが制限されていない別のアカウントでログインを試みてください。

App Distribution iOS SDK によるアプリ内アラートの有効化

App Distribution iOS SDK を使用してアプリ内で新しいビルドアラートを有効にする際に問題が発生した場合、トラブルシューティングに以下のヒントを参考にしてください。

アプリで App Distribution iOS SDK をすでにセットアップしているにもかかわらず、テスターがアプリ内アラートを受信できない場合は、アプリが新しいリリースを取得しているかどうかを確認してください。

  1. アプリでデバッグモードを有効にします。方法については、Google アナリティクスのドキュメントをご覧ください。

  2. シミュレータでアプリを実行し、「[Firebase/AppDistribution]」という文字列を検索します。

  3. テスターが新しいリリースにアクセスできることを確認します。

    • 有効なリリース オブジェクトが返されている場合は、ビュー コントローラのライフサイクル(ビューが表示される前にアラート ダイアログが読み込まれる)に問題が生じている可能性があります。

    • リリースが返されていない場合は、テスターが新しいリリースにまだ関連付けられていない可能性があります。Firebase コンソールの App Distribution ダッシュボードで、テスターがビルドの配布先に含まれ、承認済みのステータスになっていることを確認してください。

      それでもテスターがアップデートを受信できない場合は、以下のヒントを参考にして、テスターがアプリのテストへの招待を承諾してテストデバイスを適切に設定しているかどうか確認してください。

      1. テストデバイスで、Firebase App Distribution ウェブクリップにログインします、アプリのテストへの招待を承諾したときに使用した Google アカウントを必ず選択してください。

      2. 新しいアプリリリースがウェブクリップで利用できることを確認します。

デフォルトでは、テスターは Google アカウントに一度ログインするだけで、新しいビルドアラートの有効化や新しいビルドのインストールを行うことができます。テスターがアプリを終了して再度開くとログインを求められる場合は、以下のヒントを参考にして、App Distribution の構成が正しく行われていることを確認してください。

  • Firebase App Testers API が有効になっていることを確認します。詳細については、App Distribution Tester API を有効にするをご覧ください。

  • [Key restrictions] で、許可されている API のリストに Firebase App Testers API が含まれていることを確認します。

  • 通常、ログアウト時に UserDefaults をクリアすると、テスターの状態がクリアされる可能性があります。App Distribution では、テスターがアプリにログインしているかどうかを示すフラグが格納されます。詳細については、GitHub リポジトリをご覧ください。

よくある質問

Firebase App Distribution には、テスターについて次の制限があります。

  • 1 つの Firebase プロジェクトに追加できるテスターは最大 500 人までです。

  • 1 つの App Distribution グループに追加できるテスターは最大 200 人までです。

テスターを追加するには、追加料金なしの上限の引き上げをリクエストしてください。

招待の有効期間は 30 日です。この期間内にテスターは招待を承諾してアプリのテストを開始できます。招待が期限切れになる 5 日前に、Firebase コンソール内のリリース テスターの横に有効期限のお知らせが表示されます。招待状は、テスターの行のプルダウン メニューから再送信して更新できます。

追加デバイスを登録するをご覧ください。

次のいずれかの条件に該当する場合、アプリのリリースは App Distribution から削除されます。

  • アプリのリリースから 150 日以上経過している。
  • アプリのリリース数が上限の 1,000 を超えており、かつ、アプリのリリースが最新の 1,000 個のアプリ リリースよりも古い。

詳しくは、App Distribution では最大 1,000 個のリリースがサポートされるをご覧ください。

アプリが 150 日の有効期限または 1,000 個のリリース上限に達すると、リリースは App Distribution ダッシュボードと App Distribution Tester ウェブアプリから削除されます。テスターがリリースをインストールしている場合、アプリのローカル バージョンは引き続き実行されます。

アプリのリリースを長期間利用できるようにするには、次のいずれかの推奨事項を行います。

  • アプリのリリースが期限切れになるかリリース上限を超える前に、IPA をダウンロードして App Distribution ダッシュボードからリリースを削除します。次に、IPA を新しいビルドとして App Distribution に再アップロードします。
  • リリースをダウンロードし、長期アーカイブのために Cloud Storage にアップロードします。

アプリのリリースは 150 日後に期限切れになります

アプリのリリースを Firebase にアップロードすると、アップロード日から 150 日間、App Distribution ダッシュボードにリリースが表示されます。リリースをアップロードすると、テスターに配布できます。テスターは、App Distribution テスター ウェブアプリからテストデバイスにリリースをインストールします。

リリースが期限切れになる 30 日前になると、Firebase コンソールの [App Distribution] ページと App Distribution テスター ウェブアプリにアプリリリースの有効期限の通知が届きます。

App Distribution は最大 1,000 個のリリースをサポート

App Distribution では、アプリごとに最大 1,000 個のリリースが許可されます。アプリのリリースの上限である 1,000 個に達すると、App Distribution はこの上限を超えた最も古いリリースを自動的に削除します。

アプリのリリースを手動で管理する場合は、App Distribution REST API を使用してアプリのリリースを一括で一覧表示し、削除します。

ご不明な点がございましたら、Firebase サポートまでお問い合わせください。

Firebase プロファイルは、App Distribution で次のことを可能にする構成プロファイルです。

  • デバイスの一意のデバイス ID(UDID)を収集して、テストデバイスを登録する。アドホック配信をテストする場合、テストデバイスの UDID と アプリのプロビジョニング プロファイルにデバイスを追加する方法が記載されたメールが Firebase から送信されます。このメールの情報により、デバイスでビルドのテストを行うことができます。

  • デバイスのホーム画面に Firebase App Distribution ウェブクリップをインストールします。ウェブクリップを使用すると、すべてのテスト用アプリをインストールして 1 か所からアクセスできるようになります。テストに招待された新しいビルドは、自動的にウェブクリップに追加されます。

iOS デバイスに構成プロファイルをインストールする方法については、Apple のドキュメントをご覧ください。

テスターは、Firebase App Distribution ウェブクリップを使用すると、すべてのテスト用アプリにアクセスできます。このクリップは、Firebase プロファイルをインストールしたときに、テストデバイスのホーム画面に自動的に追加されます。Ad Hoc 配布をテストする場合は、アプリのテストを行う前にプロファイルをインストールする必要があります。

エンタープライズ配信のテストを行う場合は、プロファイルを手動でインストールできます。

  1. Google にログインして招待を承諾します(まだ承諾していない場合)。

  2. [Test apps] で、テストするアプリを選択します。

  3. アプリのページの右上にある [] をタップします。

  4. 表示された手順に沿って Firebase プロファイルをインストールします。

App Distribution テスター アカウントとそれに関連するデータを削除する手順は次のとおりです。

  1. https://appdistribution.firebase.google.com にアクセスして、Google アカウントでログインします。

  2. 右上の ([アカウントを管理])をクリックし、

    [アカウントを削除] をクリックします。

  3. 省略可: Google アカウントの権限で、Firebase App Distribution のアクセス権を取り消します。App Distribution アカウントを最初に削除せずにアクセス権を取り消した場合、テスター アカウントとデータは削除されませんのでご注意ください。