Firebase CLI を使用してテスターに iOS アプリを配布する

Firebase CLI を使用してテスターにビルドを配布できます。CLI ツールを使用することで、ビルドのテスターとリリースノートを指定し、ビルドを配布できます。

テスターにアプリを配布するには、Firebase CLI を使用して IPA ファイルをアップロードします。

  1. Firebase CLI の最新バージョンをインストールするか、最新バージョンに更新します(ご使用の OS 固有の CLI のスタンドアロン バイナリをダウンロードすることをおすすめします)。ログインして、プロジェクトにアクセスできることを確認してください。
  2. Firebase コンソールの App Distribution ページで、配布するアプリを選択し、[開始] をクリックします。
  3. appdistribution:distribute コマンドを実行してアプリをアップロードし、テスターに配布します。次のパラメータを使用して配布を構成します。

    appdistribution:distribute オプション
    --app

    必須: アプリの Firebase アプリ ID。アプリ ID は Firebase コンソールの全般設定ページで確認できます。

    --app 1:1234567890:ios:0a1b2c3d4e5f67890
    --token

    Firebase CLI を使用して CI 環境を認証するときに出力される更新トークン(詳細については CI システムで CLI を使用するをご覧ください)。

    --token "$FIREBASE_TOKEN"
    --release-notes
    --release-notes-file

    このビルドのリリースノート。

    リリースノートを直接指定します。

    --release-notes "Text of release notes"

    または、プレーン テキスト ファイルのパスを指定します。

    --release-notes-file "/path/to/release-notes.txt"
    --testers
    --testers-file

    招待するテスターのメールアドレス。

    メールアドレスのカンマ区切りのリストとしてテスターを指定します。

    --testers "ali@example.com, bri@example.com, cal@example.com"

    または、メールアドレスのカンマ区切りのリストを含む書式なしテキスト ファイルへのパスを指定します。

    --testers-file "/path/to/testers.txt"
    --groups
    --groups-file

    招待するテスター グループ(テスターを管理するをご覧ください)。グループはグループ エイリアスで指定します。これは、Firebase コンソールで検索できます。

    グループをカンマ区切りのリストとして指定します。

    --groups "qa-team, trusted-testers"

    または、グループ名のカンマ区切りのリストを含む書式なしテキスト ファイルのパスを指定します。

    --groups-file "/path/to/groups.txt"
    --debug

    詳細なログを出力するためのフラグ。

    次に例を示します。

    firebase appdistribution:distribute test.ipa  \
        --app 1:1234567890:ios:0a1b2c3d4e5f67890  \
        --release-notes "Bug fixes and improvements" --testers-file testers.txt
    

    リリースのアップロード後、Firebase CLI によって次のリンクが出力されます。これらのリンクにより、バイナリを管理し、テスターや他のデベロッパーが正しいリリースを入手できるようになります。

    • firebase_console_uri - 1 つのリリースを表示する Firebase コンソールへのリンク。このリンクは、組織内の他のデベロッパーと共有できます。
    • testing_uri - テスター エクスペリエンス(iOS ウェブクリップ)のリリースへのリンク。これを使用すると、テスターは、リリースノートを確認しアプリをデバイスにインストールできます。このリンクを使用するには、テスターにリリースへのアクセス権が必要です。
    • binary_download_uri - アプリのバイナリ(IPA ファイル)を直接ダウンロードしてインストールする署名付きリンク。このリンクは 1 時間後に失効します。

    テスターとグループの管理

    リリースを配布するだけでなく、appdistribution:testers:addappdistribution:testers:remove を使用して新しいテスターを招待したり、Firebase プロジェクトから既存のテスターを削除したりできます。

    Firebase プロジェクトにテスターを追加した後、そのテスターを個々のリリースに追加できます。削除されたテスターはプロジェクト内のリリースにアクセスできなくなります。最近削除されたテスターは、一定期間リリースへのアクセス権を保持できます。

    例:

    firebase appdistribution:testers:add anothertester@email.com moretesters@email.com
    
    firebase appdistribution:testers:remove anothertester@email.com moretesters@email.com
    

    テスターのメールアドレスはスペースで区切る必要があります。--file /path/to/testers.txt を使用してテスターを指定することもできます。

    テスターの人数が多い場合は、グループの使用を検討してください。appdistribution:group:createappdistribution:group:delete を使用すると、Firebase プロジェクトでグループを作成または削除できます。

    --group-alias を使用して、appdistribution:testers:add コマンドと appdistribution:testers:remove コマンドのグループを指定します。

    次に例を示します。

    firebase appdistribution:group:create "QA team" qa-team
    
    firebase appdistribution:testers:add --group-alias=qa-team anothertester@email.com moretesters@email.com
    
    firebase appdistribution:testers:remove --group-alias=qa-team anothertester@email.com moretesters@email.com
    
    firebase appdistribution:group:delete qa-team
    

ビルドを配布すると、Firebase コンソールの App Distribution ダッシュボードで 150 日間(5 か月間)利用できます。ビルドが期限切れになる 30 日前に、テストデバイス上のテスターのビルドリストとコンソールの両方に有効期限のお知らせが表示されます。

アプリのテストに招待されていないテスターには、開始するための招待メールが届きます。既存のテスターには、新しいビルドのテスト準備ができていることを知らせるメールが届きます。テストアプリをインストールする方法については、テスターとして設定するをご覧ください。Firebase コンソールで各テスターのステータス(招待を承諾したか、アプリをダウンロードしたか)をモニタリングできます。

招待の有効期間は 30 日です。この期間内にテスターは招待を承諾してアプリのテストを開始できます。招待が期限切れになる 5 日前に、Firebase コンソール内の、リリースのテスターの横に有効期限のお知らせが表示されます。招待状は、テスターの行のプルダウン メニューから再送信して更新できます。

次のステップ